ヨガのクラスで、たまにやる実験があります。
立った状態で目を閉じて、その場で50歩足踏みをしてもらいます。
骨盤が真っ直ぐ、という方はほとんどおらず、大抵左右どちらかにずれていたりするので、自分では真っ直ぐ正面を向いて足踏みしているつもりでも
最後に目を開けると、右か左に45度ほど、ひどい時は真横を向いて立っていらっしゃることがあります。
その場所から再び目を閉じて、真正面に戻ろうとしながら又50歩足踏みしてもらいます。
そうして目を開けると、どうでしょう。
今度は反対側に、斜め45度向いた方角を向いて立っているのです。
人は自分がずれている、間違っている、と分かると
何とか真ん中に、ニュートラルに戻りたい、
戻らねば、と頑張ってしまうようです。
しかし頑張れば頑張るほど、真面目であれば真面目であるほど、
行き過ぎて、きっちりと今度は反対側に振り子が振れてしまうみたいです。
ズレていると気付いた時、そのことに対して恥ずかしいとか、こうあるべきではないとか、悔しいとか思えば思うほど、今度は真逆に爆走してしまいます。
そして止まった時に、なんでこんなことが起きるのだろう、そんなはずはない、と思って、又真逆の方向に突進します。
今度止まった時は、
これだけズレてるんだなあ。。。
と気づくだけにしてみてください。
ズレている → こんなことではダメだ !→ 葛藤
ズレている → こんなにずれているんだなあ。。。(笑) → 葛藤なし
心に平安が訪れます。
心がまずスッと真っ直ぐになります。
これにより身体のズレも一瞬で治るかというと、普通は身体がついてくるのは時間差があります。
稀に一瞬で奇跡が起こる人もいるかもしれませんが、あまり過剰な期待はしないほうが良さそうです。
というか、それぐらい長い間ズレた身体を放置してたなら、直すのにも同じぐらい時間がかかっても当然、ぐらいに思っておくと、案外思ったより早く治ることもあるかもしれません。
世の中には様々な名前のついた心の風邪、身体の故障がありますが、
生徒さんやクライアントさんが必要とするのは、
『先生からの優しい眼差しだけ』
ということがあります。
観察者がいると、自然と最善に整えようとする働きが起こるようです。
観客がいると最高のパフォーマンスができるアスリートと同じです。
自分が心身の病気になった時、または身内が病気になった時、その責任は自分にある、と感じる人がいます。
でも実際は、どんなに健全で健康的な生活を送っていても、病気になるときはなるし、怪我もします。
この世には、自分の力が及ばないことが山ほどあります。
その度に、自分の無力感に苛まれていると、失望から絶望のスパイラルに陥ってしまいかねません。
しかし、観察者=見守ってくれてる存在、
というのは不可能を可能にしてくれることがあります。
見ている者、見られている者、
この二者の間の空間で錬金術が起こるのです。
あなたは誰を見守っていて、誰に見守られているでしょうか。
その間の空間には何があるでしょうか。
それにちゃんと気づいてるでしょうか。
今日も良い一日を^^
Makiko