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時間泥棒モモ

川平で唯一『ケーキ』、というおしゃれなものがいただけるカフェが登場しました。

ハコカフェです。

川平でこのようなハイカラなものを食することができるとは☆

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『八重山そば』ではなく『ガトーショコラ』でございます。

コーヒーの器も今どきな瓶みたいなもの。

これを近所のおばあが見たらなんと言うでしょうか。

一人できりもりしている店長さんのお名前は、モモちゃんです。

先日、時間泥棒とぬすまれた時間を人間に取り返してくれた女の子の物語『モモ』を読みました。

モモは、相手の話をじっと聞くことによって、その人に自分自身を取り戻させることができる不思議な能力をもった女の子です。

小さなモモにできたこと、それは相手の話を聞く、ということでした。

モモに話を聞いてもらっていると、バカな人にもきゅうにまともな考えが浮かんできます。

モモがそういう考えを引き出すようなことを言ったり質問したりした、というわけではないのです。

ただじっとすわって、注意深く聞いているだけです。

モモの親友で、道路掃除夫ベッポというおじさんがいて、そのくだりが印象深かったのでご紹介します。

道路掃除夫ベッポは頭が少しおかしいんじゃないかと考えている人もありました。

なにか聞かれても、ただニコニコと笑うばかりで返事をしないからです。

ベッポはじっくりと考えるのです。

そして答えるまでもないと思うと、だまっています。

でも答えがひつようなときには、どう答えるべきか、ようく考えます。

そしてときには二時間も、場合によってはまる一日考えてから、やおら返事をします。

でもモモだけはいつまででもベッポの返事を待ちましたし、彼の言うことがよく理解できました。

こんなに時間がかかるのは、けっして間違ったことを言うまいとしているからだと、知っていたからです。

ベッポの考えでは、世の中の不幸というものはすべて、みんながやたらとうそをつくことから生まれている、それもわざとついたウソばかりではない、せっかちすぎたり、正しくものを見極めずにうっかり口にしたりするうそのせいなのだ、というのです。

いちどに道路全部のことを考えてはいかん、わかるかな?

つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。

すると楽しくなってくる。

これが大事なんだな、楽しければ仕事がうまくはかどる。

こういうふうにやらにゃあだめなんだ。

ハコカフェは、ミヒャエルエンデの『モモ』のような世界です。

川平に来られたらぜひハコカフェにお立ち寄り下さいね♪

Makiko

(注:こちらは閉店しました☆2018)