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リシケシュ(インド)への旅8

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1月2日、レイキマスターのイニシエーション(霊授)をうける。

アシスタントとして、ベルギー出身の美しい女性が来ていた。
話によれば彼女は、私が先日ブッチした太極拳の先生の奥さんなんだそうな。
世間の狭さに驚く。
1月3日、レイキマスターディグリーを終了。
最後のイニシエーション中に、私がリシケシュに着いて以来初めての雨が降った。

しかも豪雨。

瞑想中、この雨の中、どうやって帰ろうか、気になって仕方なかった。

終了と同時にすっかり雨はあがっていた。

シャンティーさんに修了証とお祝いのレイ(花の首飾り)をいただく。

受講料を手渡すときに、

”Please come back to me with friend”
っていうと、
またそのお金が自分に返ってくるのよ、
といわれた。

シャンティーさんは、その受講料の半分はいつも自分のグルの
アシュラムに寄付しているのだそうだ。
まだ濡れている地面を歩きながら、
”もう充分インド満喫したな”
と思った。
なんか今回は、あまりにも多く宿題をもらった感じで、
インドはまた来たいけど、あと5年はこない気がする。

次の日。

最後のリシケシュなので、ゆったりアーユルベーダのフェイシャルマッサージを受けに行く。
この建物だけ、あたりの町並みから浮いてて、異様に清潔。
ヨーロピアンな感じ。
宿泊も可能で、1泊3000円ぐらい。
奇麗なので日本人客も多いみたいだ。

でもインドにいると私の金銭感覚もインド仕様になっていて、
1泊3000円のようなゴージャスなホテルなんかに
泊まれる身分じゃないわ、
と思ってあえてこのホテルを選ばなかった。

今から思えば、部屋のゴキブリと深夜まで戦ってないで
ここに泊まればよかった、と思う。

インドに来てから肌がぼろぼろカサカサだったのが
おかげさまで一気にモチモチに蘇る。

マッサージ後、お茶を飲みに館内のカフェに入ると
日本人が2人いた。

なんでも今から館内のヨガスタジオでクラスが始まるから
受けるとの事。

伝統的なヨガを教えるすばらしい先生なのだが、
言う事が、観光客でちょっとヨガも習ってみたいです、という人には
難しすぎて、いつも生徒は少ない、との事だった。

どんなマニアックなヨガなのか私も受けてみる事にした。
この日生徒は3人。

確かに地味なヨガ。

嫌いな感じじゃないけど、あえて言えば
ワクワク感はゼロ、か。

まあこの先生に言わせれば、心の死滅がヨガであって
ワクワクなんてするない!ってところなんでしょう。
クラスの後、先生がやって来て、何年ヨガやってるの?
と聞いて来た。

”14年ぐらいです”

”おすすめの本があるから教えてあげるよ”

そういって、ノートに題名を書きかけたときに、私が今読んでいる本を
リュックサックから取り出して見せた。

”!!今まさに、この本を教えてあげようと思ってたところなんだ!”

なんという偶然。
題名は、ヒマラヤ聖者の教えという本で、
あるヒマラヤの聖者の人生を弟子の一人が書いたものである。

この先生は、本に出てくる聖者の孫弟子なんだそうだ。
その聖者のアシュラムの住所も書いてくれた。

まあそこまでいく時間はもうないと思うけど、
一気にこの先生に親近感が沸いた。

リシケシュで最後に受けたヨガ、いい先生で締めくくれてよかった。
ちょっと話しただけでいきなり
ワクワク感ゼロの先生から、いい先生へ早変わり。
現金なものである。

次の早朝、橋を歩いていると、
またバイクに乗って出勤途中の
先生に出くわした。

ハロー!しか言えなかったが、
もしやこれは赤い糸ではないかと思わせるぐらいドキッとした。

ワクワク感ゼロの先生から、ドキドキ大興奮の先生に早変わりである。
そうこうしてるうちにハリドワールに向かうタクシーが
迎えに来たので、ばたばたと出発する。
中国人か日本人ガールフレンド求む!
という運転手の独演会を聞きつつ1時間のドライブ。

と、途中大きな看板の文字が目に入った。
”スワミ ラーマ アシュラム”
昨日の本の聖者のアシュラムだ。

本の最後にこんなシーンがあった。

その聖者がインドで他界したとき、筆者はとても落胆して、ぽっかりこころに穴があいてしまう。

と、突然視界が開けた。
またインドに来る必要なんてないじゃないか!
インドに求めているものは、すべて自分の中にあるんだ。
故郷に帰るときにヒマラヤも一緒に連れて行くんだ!
まさに私も今、そんな心境。

少し目をつむって感慨深い思いに浸りたかったのだが、

タクシーの
”俺に彼女が出来るように、なんかいいアドバイスくんない?”
という、くだらん質問に
私のロマンチックな思いは木っ端みじんにされてしまった。
インド旅行記9に続く